東ヨーロッパ縦断の旅 ギリシャでヒッチハイク
東ヨーロッパ縦断の旅 徒歩での国境越えは危険 トルコからギリシャへ - 旅の解体新書
時刻は朝の6時。
車通りの少ないギリシャの入国ゲートは閑散としており、直線上に続くハイウェイはこの先に町があるとは思えないくらいに田舎風景が続いていた。
歩いて町まで行くにしても、とても時間がかかりそうだ。そう思いながら数少ない走ってくる車をダメもとでヒッチハイクしながら前に進んでいた。
歩き始めて10分後
後ろから赤い車が走って来るのを感じ親指を立てた。
すると、無言で彼は手招きをし車を止めた。
そしてギリシャ人の男の車に乗せてもらうことになった。
この時お互いにどこまで乗せてほしいなどの交渉などの会話はなく、まるで乗せることが当たり前かのような雰囲気だった。
彼の名前は、、忘れてしまったが、ロン毛でミュージシャンをやっていそうな50代くらいのおじさんだ。
ヒッチハイク経験談 ギリシャ人と200kmの車の旅 - 旅の解体新書
そのときにしてもらったことは上の記事を読んでほしい。
このおじさんに一日中色んなところに連れていってくれた。
彼との時間は不思議と心地よく、ヒッチハイクをつまらないと思っていた私だったが、そんなことは忘れていた。
眠たいときは寝て、見たいものを見せてくれた。
小さい頃に会ったきりの遠い親戚が遊びに来てドライブでどこまでも連れてってくれた時のような、そんな優しい思い出のようだった。
世の中には見ず知らずのアジア人を自分の車に乗せ、一日中連れ回してくれる神様のような心優しい人がいる。
ヒッチハイクをやってみて、ヒッチハイクしてみたいと会えない貴重な経験をした。そして人の優しさを肌で体感し、いつかは自分が旅人に親切にしたい。
私の旅はまだ会ったことのない多くの人に支えられて成り立っている。
そしてこの先もお世話になるだろう。
「一期一会」
なんだかセンチメンタルな感じだが、この言葉を大切に旅を続けていきたいと思った。