東ヨーロッパ縦断の旅 [完結] 旅の終わり方 ウクライナからポーランドへ
東ヨーロッパ縦断の旅 ウクライナからポーランドへ スムーズにいかないバス移動 - 旅の解体新書
22:45私が乗るクラクフ行きのバスが来て、乗客がぞろぞろと乗っていく。
すべてが完璧に行けば、クラクフに遅くても明日の昼前には着く。
さあ!ドライバーさんよ!腕の見せ所だぞ!
乗客が揃い、出発したのは23時を過ぎた頃だった。
私は行ける可能性を信じて、バスの中でNetflixにてアウシュヴィッツ強制収容所についてのドキュメンタリーを見て予習していた。
国境越え、乗客の乗り換え、渋滞しない道
すべてがうまく行けば...
結論を言うと、クラクフに到着したのは次の日の17時だった。
まず国境では、ポーランドになってから乗客の荷物をすべて下ろされ、荷物チェック、バスチェックが念入りに行われ時間を使った。
また、途中でバスの乗り換えをさせられた。
さらにはポーランドに入ってから大渋滞に巻き込まれた。
クラクフには17時に着き、そこから予約していたゲストハウスに向かった。
次の日の昼間には空港に行かなければならなかったので、私のポーランドでの時間は少ししかなかった。
ゲストハウスに荷物を置き思った。
荷物を置いてからすぐにバス停に向かい、アウシュヴィッツ強制収容所行きのバスを購入した。
今から行っても間に合わないことはわかっていた。
しかし、あそこが旅のゴールと決めた以上、そこでゴールを迎えたい。
バスに揺られること1時間
人気はなく、完全に閉園した後だった。
ここが旅のゴール。
迎え方はどうであれ、トルコから始まった私の旅はとうとう終わりを迎えた。
ここまで無事やってこれた。それだけでもすごいことだ。
念願だったアウシュヴィッツ強制収容所の中を見ることはできなかったが、ここまで来たことに意味があった。
そう思いたい。
最終のバスが来てしまったので帰ることにした。
長い距離と時間をかけてやって来た場所を30分もしないうちに去ってしまうことへ少しの抵抗はあった。
しかし、旅は人生と同じだ。
そのプロセス、道のりがどのようなものだったかが重要だ。結果はおまけ。
アウシュヴィッツ強制収容所への道のりが人生だったとすると、とても充実した濃い日々だった。
「ここに来ること」よりも「ここに来るまでの道のり」が大切。
またいつか来れるときに...
東ヨーロッパ縦断の旅
・訪れた国
トルコ→ギリシャ→ブルガリア→ルーマニア→モルドバ→ウクライナ→ポーランド
完